お店の客単価を上げるには?セット・追加メニューの見せ方と、来る前に価格を伝える方法
お店の客単価を上げるには、客単価を「1品あたりの値段」と「1回の会計で頼まれる点数」の2つに分け、点数はセットや追加メニューの見せ方で、値段は上の選択肢の置き方で動かすのが近道です。どちらも、来店する前にGoogleマップで価格帯が伝わっていると、お客さまが予算を決めてから来てくださるので、店内での注文が決まりやすくなります。
この記事は、飲食店や美容室、治療院、物を売るお店のように、お客さまが足を運んでくださるお店に向けて、客単価を上げる手と、価格を見せるときの決まりをまとめたものです。売上全体を客数・客単価・来店回数に分ける話は「お店の売上を上げるには」で扱っているので、ここでは客単価の中身だけを掘り下げます。来る前に価格を伝えるGoogleマップの手入れを外に頼みたいときは、当社の「MEOで同業比較くん」がお引き受けしています。
出典
- Googleビジネスプロフィール ヘルプ:メニュー エディタについて
- 同:ビジネス プロフィールに表示されるサービスを管理する
- 同:商品エディタについて
- 同:ビジネス プロフィールに投稿する
- 同:Google に掲載するビジネス情報のガイドライン
- 国税庁:No.6902「総額表示」の義務付け
- 消費者庁:不当な価格表示についての景品表示法上の考え方(価格表示ガイドライン)
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客単価は「1品の値段」と「点数」に分けて見る
客単価は、1回の会計でお客さまが使った金額のことです。その中身は、さらに2つに分けられます。
| 中身 | 出し方 | 主に動かす手 |
|---|---|---|
| 1品あたりの値段 | 売上÷品数の合計 | 上の選択肢を置く |
| 買い上げ点数 | 品数の合計÷会計の数 | セット・追加の案内 |
この2つを掛けると客単価になります。たとえば同じ客単価の下がり方でも、点数が減ったのか、安い品に注文が寄ったのかで、打つ手はまったく変わります。レジで品目ごとの数が出せるなら、まず点数と1品の値段のどちらが弱いのかを確かめてから手を付けます。
美容室や治療院のように1回の来店で1つの施術が多いお店では、「点数」を「メニューに追加された内容の数」と読み替えると、同じように考えられます。
買い上げ点数は、セットと追加メニューの見せ方で上げる
点数を上げる手は、大きく分けると、最初から組み合わせて見せるセットと、注文の途中で足してもらう追加メニューの2つです。
| 見せ方 | 向いている場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| セット | 組み合わせが決まっている | 含むものを全部書く |
| 追加メニュー | 主役の注文が先に決まる | 案内は1つに絞る |
| 季節の限定 | 来る理由を作りたい | 期間をはっきり書く |
セットは「単品を足した値段」と比べられる
セットを見たお客さまは、たいてい単品を足した値段と頭の中で比べます。セットの価格だけを大きく書くより、何と何が入っているのかを並べ、単品で頼んだときとの違いが分かるようにしておくと、選ぶ理由がはっきりします。
組み方は、次の順番で考えると決めやすくなります。
- 単品でよく一緒に頼まれている組み合わせを、伝票や会計の記録から拾います
- その組み合わせに、もう1品だけ足したものをセットにします
- 単品を足した値段と、セットの値段の両方をメニューに書きます
- ひと月ほど続けて、セットが選ばれた割合と1会計あたりの点数を見ます
セットに含まれないもの、たとえば「ドリンクは別料金」「ロングヘアは追加料金」といった条件は、セットの名前のすぐ近くに書きます。この点は、あとの「価格表示で気をつけること」で決まりとあわせて説明します。
追加メニューは、注文を決めるその場で1つだけ
追加メニューは、主役の注文が決まった直後がいちばん目に入ります。メニュー表なら主役の料理の横か下に、サービス業なら施術の一覧のすぐ下に、追加の内容と価格を並べます。
案内を増やしすぎると、かえってどれも選ばれにくくなります。主役1つにつき、追加の案内は1つを目安にして、選ばれなかったら別のものに入れ替えます。店内での声かけも同じで、「ご一緒にいかがですか」と何でも勧めるより、「この料理には〇〇が合います」と理由を添えて1つだけ伝えるほうが、押し売りの印象を与えにくくなります。
1品の値段は、値上げより先に「上の選択肢」で上げる
1品あたりの値段を上げる方法というと、真っ先に値上げを思い浮かべがちです。ただ、いまの価格をそのまま上げると、いつもの品を頼んでいたお客さまには負担としか映りません。先に試せるのは、いまのメニューの上に、少し手をかけたもう一つの選択肢を置くことです。
- 飲食店:同じ料理の大盛りや、具材を足した特製を並べる
- 美容室:カットにトリートメントを組み込んだ上のコースを並べる
- 治療院:いつもの施術に時間を足したコースを並べる
- 物を売るお店:同じ品の上位の型を、いつもの品の隣に置く
上の選択肢を置いても、いつもの品を選ぶお客さまは変わらず選べます。そのうえで、少しよいものを選びたい方の受け皿ができます。どれだけの方が上を選ぶかはお店ごとに違うので、置いたあとは1品あたりの値段の動きで確かめます。
来る前に価格帯を伝えるGoogleマップの3つの欄
セットや上の選択肢を作っても、お客さまがそれを知るのが店内に入ってからだと、予算の心づもりができていません。来る前にGoogleマップで価格帯が分かっていれば、予算を決めてから来てくださるので、店内での注文が迷わずに決まりやすくなります。ここでは、価格帯の欄の使い方を見ていきます。価格帯を見るお客さまは、同じ画面で近くのお店の口コミの数や評価も見比べています。近所の同業と比べて自分のお店が何番目に出ているかは、近所の同業と比べられる無料のページに店名と地域を入れると、登録なしで確かめられます。
Googleビジネスプロフィールには、業種に合わせて次の欄があります。
| 欄 | 主に使うお店 | 入れられるもの |
|---|---|---|
| メニュー | 飲食店 | 名前・説明・価格 |
| サービス | サービス業など | 価格・説明 |
| 商品 | 実店舗で物を売るお店 | 商品の画像と情報 |
Googleのヘルプでは、メニュー エディタで入れたメニューは、利用者がお店を検索したときに[メニュー]の下に一覧で表示されるとしています。料理は「前菜」「メイン」のようなセクションに分けて並べられるので、セットの区分を作り、そこにセットと追加メニューをまとめて並べておくと、来る前から組み合わせで選んでもらえます。サービスの欄も、複数のサービスをカテゴリに分けて、それぞれに価格や説明を付けられます。
並べるときに守ること
- メニューは全部載せます。Googleのガイドラインでは、人気メニューだけを記載したサンプル メニューや抜粋メニューは送信できないとしています。セットだけを並べて単品を外すことはしません
- サービスの名前に価格を入れません。カスタム サービスの名前に価格を含めると、自動的に不承認になります。価格は価格の欄に、セットに含まれる内容は説明の欄に書きます
- 欄が出ないときは業種を確かめます。メニュー エディタは飲食業向けの機能で、サービスは特定のカテゴリのお店で使えるものです
欄ごとの登録の手順と、反映されないときに確かめることは「メニュー・サービス・商品の登録方法」にまとめています。
季節のセットは投稿でも知らせる
期間を区切ったセットや限定メニューは、メニューの欄に加えて、プロフィールの投稿でも知らせられます。Googleのヘルプでは、投稿の種類に「最新情報」「特典」「イベント」があり、特典の投稿にはタイトルと日付・時刻を入れ、説明や写真、クーポンコード、利用規約を足せるとしています。期間の終わりが投稿に入るので、「いつまでのセットか」を伝えやすくなります。投稿の書き方は「Googleビジネスプロフィールの投稿のやり方と例文」にあります。
値上げと価格表示で気をつけること
価格を見せる場所が増えるほど、書き方の決まりにも気を配る必要があります。ここでは、国税庁と消費者庁のページで確かめられた範囲だけを挙げます。
価格は税込で表示する
国税庁のページでは、総額表示義務とは、事業者が消費者に対してあらかじめ価格を表示する場合に、消費税額を含めた税込価格を表示することを義務付けるもの、と説明しています。表示の媒体は問わず、店頭表示やチラシ広告などが例に挙がっています。
| 国税庁が挙げる表示の例 | 扱い |
|---|---|
| 11,000円 | 税込価格の表示 |
| 11,000円(税込) | 税込価格の表示 |
| 10,000円(税込価格11,000円) | 税込価格を含む表示 |
税抜の価格だけを書くことは、この義務に沿いません。Googleマップの価格の欄にも、店頭と同じ税込の価格を入れておくと、お客さまが見比べたときに食い違いません。口頭で伝える価格は対象外とされています。また同じページでは、2027年(令和9年)4月1日から2年間、飲食料品の譲渡について消費税率が引き下げられ、飲食料品の総額表示の特例が設けられるとしています。食品を売るお店は、その時期に国税庁の案内をあらためて確かめます。
別料金と条件は、価格のそばに書く
消費者庁の価格表示ガイドラインでは、販売価格を表示するときは、販売価格、その価格が適用される商品の範囲、その価格が適用されるお客さまの条件を正確に表示する必要があるとしています。不当表示に当たるおそれがある例として、次のようなものが挙がっています。
- 一緒に提供されるものの代金を別に請求するのに、そのことを書かずに価格だけを表示する
- 価格が当てはまるお客さまが限られているのに、その条件を書かずに価格だけを表示する
セットや追加メニューでいえば、「ドリンクは別料金」「初回のみ」「平日限定」といった条件を、価格から離れた場所に小さく書くのは避けます。Googleマップでは、サービスやメニューの説明の欄に書き添えます。
値上げ前の価格を「通常価格」と並べない
値上げや値引きのときに、元の価格と並べて見せる書き方は、二重価格表示として扱われます。ガイドラインでは、「通常価格」などとして比べる価格は、最近相当期間にわたって販売されていた価格であることを求め、その判断ではセールを始める時点からさかのぼる8週間を目安にしています。業種ごとにかかる表示の決まりは「業種別:Googleマップで気をつける広告のルール早見表」で一覧にしています。
あわせて、Googleのガイドラインでは、ビジネスの説明の欄で、特別料金や特典などを過度に強調する内容を認めていません。セットのお得さは、説明の欄ではなく、メニューやサービスの欄と投稿で伝えます。
値上げの日には、Googleマップも直しておく
値上げをしたのに、Googleマップには古い価格が残っている、ということがよく起こります。来てから価格が違うと分かると、お客さまの不満につながり、口コミに書かれることもあります。Googleのヘルプでは、メニューの変更がGoogleマップや検索に反映されるまで、24〜48時間ほどかかることがあるとしています。値上げの日の2日前までに、Googleマップの価格を新しいものに直しておくと、店頭と食い違う期間を作らずに済みます。
客単価が上がったかを確かめる
手を打ったら、ひと月ごとに次の数字をレジの記録から出して並べます。
- 客単価:売上の合計を、会計の数で割ります
- 1会計あたりの点数:品数の合計を、会計の数で割ります
- 1品あたりの値段:売上の合計を、品数の合計で割ります
- 会計の数:客単価だけを見ていると見落とすので、必ず並べます
特に気をつけたいのは4です。価格を上げたり、セットを大きくしたりすると、客単価は上がっても、来るお客さまの数が減ることがあります。客単価と会計の数を同じ表で見ていれば、売上全体が増えたのかどうかを取り違えずに済みます。
変えるところは一度に一つにします。セットの新設と値上げを同じ月に行うと、どちらが効いたのかが分からなくなります。
よくある失敗
- セットだけをGoogleマップに載せる:抜粋のメニューはガイドラインで認められていません。単品も含めて、注文できるものを並べます。
- 税抜の価格をそのまま載せる:店頭の税込価格と食い違い、来てから驚かれます。税込にそろえます。
- 追加メニューを全部の注文で勧める:押し売りの印象が残ります。主役に合う1つに絞ります。
- 別料金を説明の末尾に小さく書く:会計のときの行き違いになります。価格のすぐそばに書きます。
- 値上げの当日にGoogleマップを直す:反映までに時間がかかるので、店頭とGoogleマップで価格が違う日ができてしまいます。
Googleマップの運用を任せたいときは
セットの組み方や価格の決め方は、お客さまの顔が見えているお店の方にしか決められない部分です。その一方で、決めた価格や季節のセットを、来る前のお客さまに見つけてもらう場所であるGoogleマップを新しく保つ手入れは、外に任せて続けられます。当社の「MEOで同業比較くん」は、その手入れを毎月お引き受けしています。
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よくあるご質問
お店の客単価を上げるには、何から始めればいいですか?
まず、売上の合計を会計の数で割った客単価と、品数の合計を会計の数で割った1会計あたりの点数を、先月と比べます。点数が少ないなら、セットや追加メニューの見せ方を見直します。点数は足りているのに単価が低いなら、上の価格帯の選択肢を一つ置くことから始めます。どちらも、値上げより先に試せる手です。
買い上げ点数を上げるには、どうすればいいですか?
注文を決める場面で、一緒に頼みやすい1品をはっきり見せることです。メニュー表なら主役の料理のすぐ横に、サービス業なら施術のメニューの下に、追加の内容と価格を並べます。案内は一つに絞り、別料金になるものは別料金と書いておくと、会計のときの行き違いを防げます。
Googleマップに価格を載せると、客単価に関係がありますか?
来る前に価格が分かると、予算を決めたうえで来店してもらえます。Googleのヘルプでは、飲食店はメニュー エディタで料理ごとに名前・説明・価格を入れられ、サービス業はサービスに価格と説明を付けられるとしています。セットや追加メニューも並べておくと、来る前から頼むものを決めてもらいやすくなります。どの欄が使えるかは、業種によって変わります。
メニューの価格は税込で書かないといけませんか?
国税庁のページでは、事業者が消費者に対してあらかじめ価格を表示する場合は、消費税額を含めた税込価格を表示するよう義務付けているとしています。表示の媒体は問わないとしているため、店頭やチラシと同じく、Googleマップに載せる価格も税込にそろえておくのが安全です。口頭で伝える価格は対象外とされています。
値上げをするとき、Googleマップで気をつけることはありますか?
お店の掲示とGoogleマップの価格を、同じ日に直すことです。Googleのヘルプでは、メニューの変更がGoogleマップや検索に反映されるまで24〜48時間ほどかかることがあるとしているので、値上げの日より前に更新しておきます。値上げ前の価格を「通常価格」として並べる書き方は、景品表示法の価格表示の考え方に沿う必要があります。
セットの価格に「単品より〇円お得」と書いてもいいですか?
比べる単品の価格が、実際にいまその値段で注文できる価格であれば、書くこと自体は問題になりにくいと考えられます。消費者庁の価格表示ガイドラインでは、販売価格とあわせて、その価格になる商品の範囲と、その価格になるお客さまの条件を正確に表示する必要があるとしています。セットに含まれないものや、時間帯の限定があるなら、それも書き添えます。
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